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牧師の書斎 2019.6.9

  主の弟子たちはペンテコステ(聖霊降臨日)前と、ペンテコステ後とは驚くほどに大きく変化した。人を恐れ、臆病風に吹かれていた弟子たちが大胆に人々の前で主の十字架と復活を証し、聖霊さまと共に働く者とされた。


 聖霊さまの新しい力が注がれるのは「主の証人」(使徒1:8)となるためである。証人には「殉教者」という意味もある。いつの時代にも今日のような、霊的暗黒の時代に生きるキリスト者は暗闇の世界の支配者サタンの立ち向かい、罪と死に縛られた人々を解放し、獲得するために神のパワーが必要なのである。


 終わりの時代に神は、「すべての人にわたしの霊を注ぐ」(ヨエル書2:28,29)と約束され、ペンテコステの朝成就し、今もずっと一緒に聖霊さまが顕著に働いておられるのである。いつでも、どんな時でも休まずに四六時中、一年365日、毎日働いておられるにもかかわらず、日本のクリスチャンの数が多くないのはどうしてだろう、と臍をかんで悔しい思いを持つのは私だけではないだろう。


この書の名前は「使徒の働き」となっているが、正しくは「聖霊さまと使徒たちの協同」である。今私たちは、聖書通読で使徒の働きを毎日読み黙想している。今週は使徒の働きは28章を通読する。31節に「大胆に、少しも妨げられることなく、神の国を宣べ伝え、主イエス・キリストの事を教えた」で終わっているが、確かに今日も聖霊さまの豊かな働きが続いている。だから生きて働かれる主のしるしと奇跡によって現される神の御業を聖霊さまとの協力関係によって私たちが引き続き29章から綴っていこう。