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牧師の書斎 2019.8.18

 昨年来より記録的な酷暑が続いている。地球温暖化で異常気象を感じているのは私だけではないだろう。子供の頃、エアコンも普及していなかったが夕立ちがよく降り夏の思い出の中に記憶している。今は夕立がほとんど降らない。20~30年前とは明らかに違う近年の夏の暑さを思うと日本が亜熱帯に変わったように錯覚する。先週の新聞に今年の7月は観測史上、世界で最も暑い月だったと、米海洋大気局が発表し、「地球温暖化の傾向が顕著に表れた」と説明しているとのことである。


 過去のこれまでなかった記録的な豪雨や水害、猛暑による熱射病が続発し、異常とされる現象が残念ながら見慣れた風景になりつつある。世界でも、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出増が原因とみられる気候変動が、これまでの予測を上回るスピードで進行するとの報告が相次ぎ、国際的な対策が急がれている。遠い将来のものと考えられてきた気象変動が現在の課題となっていると言われている。


 先週の台風10号は近畿、西日本地方に直撃する可能が大きいということでその進路を毎日見守っていた。昔、台風が発生しその進路にやきもきしながら心の中で「日本に上陸しないで他に国に行ってくれたら・・・、またたとい日本に上陸しても大阪は避けてくれたら・・」・と自己中心な祈りをしたことがあり後の日に恥ずかしく思った事があった。

 

今回も台風の影響によって1000㎜を超す記録的な大雨が降ることは想像を絶する。
 兄弟姉妹もそうかもしれないが、この大雨のことを聞くといつもノアの箱舟を思う。「巨大に大いなる水の源が、ことごとく張り裂け、天の水門が開かれた。そして40日40夜、地の上に降った」(創世記7:11,12)と記されている、驚愕な4000年前に起こった出来悲惨な出来事である。ノアはこの地のさばきについて神から警告を受けた時、家族と共に箱舟をつくり、また周囲の人々に神の義を宣べ伝え続けた、起こるはずがないと多くの人々から嘲弄されながら120年かけ完成させた。今日私たちもすべきことをさせていただこう。