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牧師の書斎 2019.12.1

 先月ローマ教皇のフランシスコ教皇が来日され、多くの日本人と触れ合いその心に温かな印象を残された。


 世界中で社会問題化している孤独、つまり現在人は物質的には豊かになっても本物のいのちや生きる力を失い、中身の空っぽな人形のようになっている「心の貧困」を「ゾンビ化」と言われた。その言葉に私も共感を覚えている。マザーテレサは「孤独と誰からも愛されないという感覚は最も残酷な形の貧困である」と言った。


 今日から私たちを救うために来られた主イエスを待ち望むというアドベントに入る。日本ではクリスマスが商業化され、ツリーやイルミネーションが虚しく点滅し、主イエスの事が語られない単なる遊びとしてその中身は全く失われてしまい「ゾンビ化」している現実に心が痛む。


マザーテレサの言う「孤独と誰からも愛されない」感覚を持った人々が私たちの周囲に大勢いる。教会では次週の日曜日のゴスペルコンサート礼拝を皮切りにクリスマスの特別集会が始まる。周囲を見回し、物資的にはめぐまれていても、言いようのない孤独の中にいる人々に勇気を出して声をかけて誘ってみよう。「光は闇の中に輝いている。闇はこれに打ち勝たなかった」ヨハネ1:5