· 

牧師の書斎 2020.1.5

 先週の「一日一章聖書通読」の箇所はエステル記からであった。ペルシャ帝国のNO2の地位にあったハマンのユダヤ人絶滅の策略からから救われた事を記念し、プリムの祭りが行われるようになった。「プリム」とは「くじ」の複数形で、人の投げるくじは神の御手の中にあり、神はすべてを変えて下さるという信仰告白である。この祭りは、ユダヤ歴アダルの月の14日と15日に行われる。アダルの月は太陽暦の3月頃にあたる。


ユダヤ人が敵をなくして安らぎを得た日として、悩みが喜びに、嘆きが踊りに変えられた月として、このアダルの月の両日を「祝宴と喜びの日、互いにごちそうを贈り、貧しい者に贈り物をする日と定められた」(エステル記9:22)。今でも「自分より貧しい者を探して贈り物をする」習慣がある、という。面白いことに、祭りの時、家で、集会でエステル記が朗読され、朗読者がエステル記を読み進むうちに、ハマンの名前が出ると、子供たちがガラガラと音を鳴らしハマンの名が聞こえないようにするのだそうだ。なんと、ハマンの名前が60回も出てくる。また、ハマンの耳の形をしたお菓子も食べるそうである。けしの実のジャムをクッキー生地で三角形に包んで焼いたお菓子である。


 以前、教会のハイナイトの時間にしのぶ先生がハマンの耳のお菓子を焼いて下さり、「ハマンの耳」と大きな声で叫んでみんなでおいしく食べたことが記憶にある。JECのブロックの合同新年聖会で各教会がそれぞれ企画しブースを出し模擬店をすることになり、昨年より女性会で相談した結果、八尾南のコーナーでは「ハマンの耳クッキー」を販売することになった。次週の礼拝後である。


 新しく始まった2020年、何が起こるかわからない365日であるが、危機や困難に出会うことがあっても、恵みに富んでおられる神の摂理の内に守られていることを覚え感謝して歩もう。はてさて、「ハマンの耳」の味は如何に?