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2020.8.30 牧師の書斎

真夏の酷暑が続いていたが、今週から暦の上では秋を迎え、ようやく峠を越えつつあるのを感じる。

例年ならばいよいよ食欲の秋、収穫の秋、魂の収穫を迎え、伝道活動で忙しくなってくるのであるが、「特別な今年」は趣が違っている。コロナウィルス感染拡大が終息しない状況で、どのように伝道をしていくのか何も決まっていない。しかし、教会が人を集め伝道するのではなく、一人一人が誰かのために祈って救いに導く、という基本的な伝道がこれからの「新しい生活様式」にはどうしても必要であろう。

 

オンラインを駆使して、感染から守るための3密を避け人との繋がり、接触に気遣っていかなければならない生活が長期化されることは、やがて心にひずみをもたらすのではと危惧している。教会の兄弟姉妹の交わりもしかりである。

 

伝道牧会には追い風ばかりでない。むしろ向い風が吹くことが多いように思える。

マタイ14章から「主が弟子たちを強いて舟に乗りこませて、自分より先に向こう岸へ行かせた・・・しかし、舟は陸からもう何キロメートルも離れていたが、風が向い風なので、波に悩まされていた」(20~22節)から「向い風の中、帆をよぎる」と語られた盲人の牧師のメッセーシを思い出している。

 

ヨットレースは、さまざまなブイを回りながら、決められたコースを追い風、向い風の中疾走して競う。ヨットは向い風でも前に進める。先生は、目が不自由なために動きまわる事が出来ないが、教会の兄弟姉妹が先生の働きをサポートしておられ多くの人たちが教会に集められていた。今、コロナウィルス感染拡大という大きな向い風が吹いている。しかし帆をよぎり宣教が前進するチャンスであると信じ主に期待をしている。