· 

2020.12.13 牧師の書斎

気象庁が来年1月より生物季節観測を見直すニュースを観て驚いている。

 

具体的には、ウグイスが「ホーホケキョ」と初鳴きを観測して報告されることによって春の到来を実感することもなくなる。セミの鳴き声が変わると、季節が夏から秋に変わるのを感じていた。生き物の鳴き声や姿は四季の移り変わりを感じさせてくれるものである。植物の季節観測も縮小されるそうである。黄色いたんぽぽで春の訪れを感じ、たんぽぽが綿毛に変わることで初夏を迎える、このような四季の移ろいを楽しみにしていた者にとって、これらの事が廃止されると思うと淋しい気持ちになる。

 

これからは、地球温暖化等の気候の長期変化を監視するための観測として、サクラの開花と満開、イチョウの黄葉と落葉、カエデの紅葉と落葉で継続するそうである。さらに、1年を通じた季節の変化を監視するために、春の訪れをウメの開花で、夏の訪れはアジサイの開花、秋の訪れをススキの開花で続け、動物に関しては、すべて廃止されることになった。以前、日本から海外へ遣わされた宣教師が郷愁を覚え、懐かしさがこみ上げるのは四季を思い出す時だと聞いたことがある。宣教に遣わされたその国にはただ雨季と乾季しかない。

 

私たちは、当たり前のように四季折々の花や食べ物の恩恵を受けていて、精神的、肉体的にも満たされることは神様からの大きな恵みである。イスラエルの春先に白い花を咲かせるアーモンドの木がある。他に先立って花を咲かせるので「見張り」と言う.意味がある(エレミヤ1:12)。いちじくの木から、主は「枝が柔らかくなって葉が出てくると、夏が近いことがわかる」(マタイ24:32)と再臨の時期を悟るように言われた。第3アドベントを迎える季の経過の中で主の日、主の時が近いことを覚え、備えよう。