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2021.3.7 牧師の書斎

10 年前の3月 11 日、東日本大震災が発生して甚大な被害が東日本全体にもたらしたことは忘れることが出来ない。3月に入ると、報道番組で連日巨大な津波が海岸から内陸部にある建造物の飲み込んでいく映像を番組で流している。その映像を見ると、今更ながら地震津波の脅威を覚える。また大震災により地盤の液状化の被害も大きい。南海トラフ大地震の発生率が非常に高いということが今、盛んに言われている。「液状化」とは、水をたくさん含んだ緩い砂の地盤が強い地震によって揺らされ、砂と砂の隙間にある水を押し出そうとすること。この押し出された水と砂ともに地表にあふれだす。

 

昔、大阪の平野部のほとんどは海だったそうである。以前は海だった地盤、大阪の地層はたくさんの水が含んでいて、地震が発生すれば多くの場所で液状化の被害が出るという。それで最近は液状化に対して建築基準法が厳しくなっていて、出戸新会堂建設する際、地盤改良工事をしなくてはならないというのである。

 

その事を考えている時、主イエスが山上の説教の最後に語られた「岩の上の家」と「砂の上の家」の譬え話を思い起こした(マタイ 6 章)。「雨が降って洪水が押しよせ、風が吹いてその家に打ちつけた」時、岩の上の家は倒れなかったが、砂の上の家は倒れ、しかもそれはひどい倒れ方であった。この違いは土台にある。絶対に液状化しない岩なる土台は主イエスだけである。主は「わたしのこれらのことばを聞いて、それを行うものはみな、岩の上に自分の家を建てた賢い人に比べることが出来ます」と言われた。

 

しっかりとした土台、揺るがない土台は神の言葉であり、神を信じる信仰である。地震列島に住んでいる私たち、恐怖と不安に脅えるのではなく、常に神の言葉に堅く立って周りの人々に主を証ししていこうではないか。