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2021.5.23 牧師の書斎

平年より3週間も早く先週、近畿地方が梅雨入りがみられると発表され、「こんなに早く?」と驚いている。1951年の統計開始以来最も早い梅雨入りだそうだ。

 

梅雨はジメジメするし、なんとなく気分も沈みがちになる人も少なくないだろう。しかし、梅雨時には木々や草花がいのちの盛りを迎える季節でもある。この時期に咲く色とりどりのアジサイの花を見るのも楽しみである。梅雨は大量の水を必要とする稲作にとっては恵みそのものである。イスラエルでは梅雨はなく、雨期と乾期しかなく、雨は文字通り恵みの雨である。日本では蛇口から「飲める水」が当たり前のように出てくる。「水と安全はタダの国」と言われる日本では、蛇口を回せばいつでも好きなだけ水を得ることが出来るので、あまり有難味を感じていないように思われる。

 

世界を見ると、安全、安心な水を飲めない人は22億人もいるそうだ。現在、世界の約7億人が、水不足の状況下で生活をしている。それはコロナと匹敵するほど深刻な問題で、国連水資源報告書によると、世界では、不衛生な水しか得ることが出来ないことによって、毎日4900人、年間では約180万人の子どもたちが亡くなっているという。

 

窓ごしに慌ててやってきた梅雨を見ながら、コロナ終息に加え、渇水や、増水等々日々切実な問題を牧師の書斎にて主に聞いていただいている。