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牧師の書斎 2019.9.1

 今日、9月1日は関東大震災が発生した日であって、この日は「防災の日」と定められている。地震や台風、高潮、津波などの災害についての認識を深め、災害に対処する心構えをし、準備を怠ることのないように覚える日でもある。


 先週、線状降水帯が九州地方を襲い大きな被害が発生した。地球温暖化による気象の変化に誰しも危機感を感じているが、近年それが加速化しているのが現状である。このところ広く注目を集めているマゾンの森林火災。世界最大の熱帯雨林アマゾンのおよそ60%があるブラジルで、今年は森林火災が異常に多く発生しているとの報道に危機感が高まっている。森林火災の原因がアマゾン流域の開発にあると言われている。現代の大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会経済システムは、地球環境に対し大き な負担をかけるものであり、豊かな生活を享受する私たちは、地球温暖化の加害者になっている。自然環境のバランスが崩れかかっている現在、地球温暖化や酸性雨、オゾン層の破壊など大気・気象の異常を引き 起こし、森林資源の減少や土壌劣化、水質汚濁など、生態系の破壊が進んでいる私たちは自らを環境問題の被害者ながら、同時に加害者になって きているのである。


 神が世界を創造され、人をご自分のかたちに創造され「神である主は、人を取り、エデンの園に置き、そこを耕させ、そこを守らせた」((創世記2:15)。耕させられ、とは神の創造された世界を、神のみ心に従って管理することである。しかし、アダムの陥罪後、この世界管理が自分の罪と欲望のよって自然との不調和により破壊されるようになった。使徒パウロが「私たちは、被造物全体が今に至るまで、ともにうめき、ともに産みの苦しみをしていることを知っています」(ローマ書8:22)と言った。


 私たち、一人ひとりが、神の創造された自然環境を守る世界管理の使命が与えられている共通認識のもとで日々を過ごし、創造主に感謝しながら生きるライフスタイルに変えられるなら、自然が牙を向けていると思わせられるような昨今の異常気象は緩和するのでは?と思わされ祈っている。